東京都内の有料老人ホームの特徴@

・東京都内の有料老人ホームの数は全国と比較して圧倒的に多く、競争意識が高いのが特徴です。また、人口比率と比例して老人ホームの数も多く、現在、有料老人ホームと呼ばれている施設は全国で約45.000施設ありますが、そのうちの約5割が首都圏に集中しています。

 

・したがって、入居者の方のニーズに合わせて、それぞれの老人ホームの特徴を前面に押し出しているところが多数あります。そうしないと生き残れないからです。

 

・例を挙げますと、認知症の方の介護に特化した有料老人ホーム、医療ケアに特化した有料老人ホーム、自立支援にこだわりを持った有料老人ホーム、また、5~9人程度の少人数で各入居者の現在の身体状態に応じてグループ分けをしてかつ、住み分けをしてケアを行うユニットケアと呼ばれている有料老人ホームなど、地域や設備、予算、介護、医療などの多種多様なニーズに応えるべく有料老人ホームが多いのも特徴です。

 

・「よりよい、家庭的な介護をご提供します」といったありふれたキャッチコピーだけでは、お客様の満足を得ることが難しい過当競争の激しい業界です。

 

東京都内では有料老人ホームの特徴A

・東京23区で比較すると、圧倒的に有料老人ホームが多いのは『世田谷区』で、逆に有料老人ホームが1つもないのが『千代田区』と地域によってかなりの格差があります。

 

・東京都内で、有料老人ホームの建設件数を急速に増やしているのが、『練馬区』と『板橋区』などで、老齢化人口に比例しています。また、東京都の西部では、有料老人ホームの数が未だに不足している地域があります。特に清瀬市や東久留米市、東大和市、福生市、武蔵村山市などがあります。

 

・東京都内では、大企業が集中していることに加え、様々な業種の大企業が有料老人ホーム事業への参入も東京都ならではの特徴といえるでしょう。

 

・最も多い業種は、不動産関係や建築関係の大企業の有料老人ホーム事業の参入です。持ち前の不動産物件や建築資材の調達など独自のルートをいかして、比較的低価格で運営しているのも特徴といえるでしょう。

 

・その他の業種では、大手損保会社や大手電機メーカーなどの有料老人ホーム事業への参入。また、近年では大手居酒屋チェーンなどの有料老人ホーム事業の経営に参入が話題になっています。

 

東京都内の有料老人ホームの特徴B

・介護付有料老人ホームでは、看護師が日中常勤しているのが特徴ですが、従来の療養型病棟の縮小に伴って現在では、看護師を『24時間体制』で常駐させ、医療に依存する度合いが高い利用者(入居者)の受け入れ体制を整備している有料老人ホームが、大阪や名古屋などの三大都市の中でも圧倒的に東京が多いのです。

 

・平成19年4月1日施行の第五次医療法の一部改正により、医療法人の有料老人ホーム事業への参入が可能となり、医療法人が有料老人ホームの経営母体である為、全国に先駆けて医師が24時間朝中している介護付流量老人ホームなども出現もしてきました。

 

・しかし、24時間看護師が常駐しているのが特徴としている有料老人ホームの皆が皆、医療に依存する度合いの高い方の受け入れが可能であるかというとそうではありませんので注意する必要があります。

 

東京都内の有料老人ホームの特徴C

・東京23区内では、自家用自動車が不要なほど電車網が網の目のように張りめぐらされています。それに合わせるように、駅から徒歩15分圏内に有料老人ホームが多いのも特徴です。従来の老人ホームのように『姥捨て山』。東京の有料老人ホームにはそんなイメージはありません。

 

・また、高度成長期には、上京してきた『金の卵』と呼ばれていた子供たちは、親に介護が必要になった場合は、仕事を辞めて親元に帰る『Uターン現象』が存在しました。

 

・しかし、近年では、子供が実家に戻るのではなく、親が子供の近くにある有料老人ホームに入居するといった『一方通行現象』が起こっている為、東京都内には有料老人ホームが多いのです。これも、一極集中型の社会現象で、入居者のニーズに応えた結果といえるでしょう。

 



 
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